1.流しの「1日の流れ」を伝える
集合から荷物を置いてスタートし、精算まで。その日の時間割、休憩など含め、普通に体験できればokです。指導員ごとののペースで構いません。コンビごとに違うと思うので、その日の一例としてリアルな流し体験ができれば十分です。
2.「挨拶の大切さ」を伝える
お世話になる飲食店において、流し団体として許可をいただいていても、見慣れない流しは部外者と同じです。始めたての時期に「個人として」店舗スタッフさんから良い印象で認識してもらえることは大切です。なので、挨拶の大切さをよく伝えてください。挨拶すれば良い、というわけでなく、ちゃんと気づかれる挨拶になるようお願いします。具体的には大きな声で伝えること。厨房にも姿を見せ、流しの存在を知らせることで網羅できると思います。
3.流しの「営業の型」を伝える
酒場のお客さんに最初から営業するのは勇気がいることです。声がけができるかは性格にもよります。6回研修して、多少話しかける体験も積んでいることが望ましいです。歌い手・伴奏、どちらの場合もです。自分たちが流しで、何者であるかを示し、演奏し、御礼を告げて立ち去るところまで。チップについては最初に提示しているはずなので、粘る必要はありません。チップが出ないことがあると理解、覚悟してもらいます。たぶん感動すれば出るものです。
4.流しの「必須メンタル」を伝える
お客さんを楽しませられるか、は、自分が楽しんでできるか、によります。不慣れなうちは、どうしても緊張、恐怖が勝ってしまう場合もあります。また準備不足で流しに臨んでも楽しみ楽しませることは難しいです。流しは、わざわざエンタメを提供しに出向いています。元気さ、テンション、演奏への自信をしっかり出すよう鼓舞してください。料理やお酒じゃなく、音楽を通した自分のエネルギーを提供しているわけです。パッションの価値、大切さを伝えて励ましてください。
5.流しの「演奏位置」を伝える
一番のあるあるな迷惑ポイントが、店内で流しが邪魔になることです。物理的に仕方ないケースがありますが、それを事前に「察知すること」と「回避しつつ演奏すること」を学んでもらいます。慣れないうちは、細かく演奏ポジションを指導してください。人の往来を妨げない立ち位置を事前に判断できるようになってもらいます。
6.流しの「状況判断の基準」を伝える
飲食店の状況、空気を読み、今、流しがどのように可能か判断できるようにします。まだ来店したばかり席、もう会計済みの席、店内の混雑状況、盛り上げすぎ、など流しが気をつけるポイントが色々あります。その場その場の判断を理由とともに伝えてください。お店に貢献できるのか、という基準で判断する、その感度を養っていただきます。